「推し活マーケティング」が印刷ビジネスを変える!~推し活とグッズ製作のヒント~
- 1月15日
- 読了時間: 9分
更新日:1月21日

近年、「推し活」という言葉をよく耳にしませんか?「推し活」とは、自分の好きな人やもの(=推し)を応援しながら、その魅力を楽しむ活動のことです。
そんな推し活をするファンに向けたアプローチは「推し活マーケティング」として注目を集めています。
本コラムでは、推し活マーケティングの概要から人気の推し活グッズまでわかりやすくご紹介します。
1. 推し活マーケティングとは?
推し活マーケティングとは、ファンが応援している「推し」への愛情や共感をきっかけに、商品やサービスの購買、イベントへの参加といった行動につながる「推し消費」の心理を活用したマーケティング手法です。
以前はアイドルやアニメ、ゲームのキャラクターを応援する「オタ活」が主流でしたが、近年の「推し活」では声優やスポーツ選手、Youtuberのほか、乗り物や建造物、動物など「自分が好きで応援したいと思うもの」であれば何でも対象となります。
特定の関連グッズを集めている「推し」に関するアンケート(※1)では、43.3%の方が「いる」と回答しました。特に女性の割合が高く、「いる」と回答した方の半数以上を占めています。
また、2024年度の推し活市場規模は3.5兆円に達し、推計約1384万人(国民の9人に1人)が推し活を実践していると言われ(※2)、今後も「推し活」への関心や需要はさらに高まると予想されています。
<出典元>
※1株式会社タイトー
調査期間:2024年10月17日~18日 回答者数:2000名(スクリーニング設問含む)
※2推し活総研2025年1月
【推し活人口1400万人・市場規模3兆5千億円】大規模アンケートで分かった!拡がり続ける推し活市場
2. 今「推し活マーケティング」が熱い理由
推し活マーケティングが注目される理由は、「推し」の対象範囲が広がった背景以外にも、以下のような要因が挙げられます。
①「感情」を優先した消費行動
上記でも述べたように、「推し消費」は自分の好きなものへの愛情から生まれるため、価格よりも気持ちを重視して判断されることが多く、購買単価が上がりやすい傾向にあります。
②SNSとの親和性が高い
推し活をしているファンは、同じ推しを持つファンと情報や感情を共有するために、積極的にSNSを活用します。これにより、推し活グッズの写真やレビュー、開封動画など、自然とUGC(ユーザー生成コンテンツ)が生まれ、推し活グッズや企画が拡散されやすくなります。
③購買に継続性がある
推し活では、イベント・シーズンごとに新しいデザインや限定グッズが販売されるため、多くのファンはすべてをコレクション化するために「買い足す」傾向があります。また、同じグッズでも「保管用」「観賞用」「身につける用」など、用途に分けて複数買うことも少なくありません。
3. 推し活マーケティングの例
ここからは、企業が実際に行っているマーケティングの中から4つの施策をピックアップしてご紹介します。
◇コラボキャンペーン型:推し×企業の“限定感”を形にする
アニメやアイドル、ゲームなどと企業・ブランドがコラボして、限定商品やサービスを展開する企画です。
推しのカラーや世界観にあわせたコラボが多く、飲食店、洋服、化粧品、スポーツなどコラボする先はさまざまです。「今ここでしか手に入らない!」といった限定性と特別感が高く、ファンの購買意欲を強く刺激する定番手法です。
◇デイリー展開型:日常×推しで”使える“を価値に変える
日用品や実用的なアイテムに推しの要素を加えることで、ファンが日常的に「推し」を感じられるようにする企画です。
文房具、雑貨、スマホケース、キッチン用品など、使いやすさとデザイン性を両立させた商品が多く、自然と生活に取り入れられるのが魅力です。学校や職場で常に使えるアイテムは、長期的なファンの支持を集めます。
◇ファン参加型:ファンが“推し活”に参加できる仕組みづくり
企業などが公式のSNSを活用し、ファンに投票やキャンペーンへの参加を促す企画です。
ファンの投稿が盛り上がることでより熱量の高い発信が生まれ、ブランドの認知度向上が期待できます。ハッシュタグ投稿やファンアート募集など手法はさまざまです。
◇聖地巡礼型:ファンを“リアルの場”に呼び込む
アニメやアイドルの「聖地」を訪れるリアルな体験を提供する企画です。
作中に登場する実在の場所や、撮影地、キャラクターゆかりの地などを巡る「聖地巡礼」はファンの間でも非常に人気です。地域や店舗と連携した限定グッズの販売やスタンプラリーなども行われることが多く、観光促進と消費喚起を同時に実現する取り組みとして注目されています。
4. 人気の推し活グッズをピックアップしてご紹介
続いて、上記でご紹介した「推し活マーケティング」でも活用されている人気の推し活グッズをご紹介します。
☆アクリルキーホルダー・アクリルスタンド
コンパクトで飾りやすく、丈夫で持ち運びもしやすいアクリルグッズは、推し活の中でも特に人気の高いアイテムです。アクリルキーホルダーはカバンやポーチに付けて「推し」を日常に取り入れられ、アクリルスタンドはデスクや棚に飾って楽しむことができます。イベント限定や衣装違いの展開も多く、コレクション性の高さも魅力です。
☆トレーディングカード(トレカ)

アイドルやキャラクターのビジュアルを手のひらサイズで楽しめるトレカは、コレクター心をくすぐる定番グッズです。ランダム封入による「推しが出るまで買いたくなる」仕組みが特徴で、交換文化が生まれるなどファン同士の交流も活発になります。ライブやカフェとの連携配布など、企画ごとの限定性も人気の理由です。
また、最近ではアニメや漫画キャラの「学生証風カード」や「社員証風カード」も人気が高まっています。
☆缶バッジ

バッグやポーチに付けて持ち歩いたり、「痛バ(痛バッグ)」などトートバッグに装飾をたくさんして好きを表したりと、表現の幅が広い缶バッジはファンにとって定番の推しグッズです。イベントごとの限定デザインや、描き下ろしイラストが使用されることも多く、コレクション性も高いのが特徴です。ランダム販売も多く、トレカと同じく推しが出るまで引く楽しみもあります。
☆シール・ステッカー

気軽に集めやすく、スマホやノート、PCなどに貼って日常の中で「推し」を楽しめるシールやステッカーも人気のアイテムです。サイズやデザインのバリエーションが豊富で、シンプルにも個性的にも使えるのが魅力です。紙製や耐水性素材など用途に応じて選べる点も嬉しく、プチギフトや交換にも適したグッズです。
☆ライブ参戦アイテム(うちわ、ペンライトなど)
ライブやイベント会場での推し活を盛り上げるグッズとして、うちわやペンライトは欠かせません。うちわで推しにアピールしたり、ペンライトで会場を彩ったりと、ファンとしての一体感を楽しめるのが魅力です。デザインやカスタマイズ性も高く、参戦準備そのものが「推し活」になります。
また、最近では電子チケットの利用が増えていますが、イベントなどでは記念として紙やフィルム素材のチケットが配られることもあります。そのため、こうしたチケットをきれいに保管する「チケットホルダー」の人気も高まっています。
☆布製アイテム(Tシャツ・タオル・トートバッグなど)

Tシャツやタオル、トートバッグなどの布製グッズは、イベント会場はもちろん、普段使いにもできる実用性が魅力です。推しの名前やロゴ、イラストがデザインされたものが多く、ファンの一体感を高めるアイテムとしても人気です。タペストリーなど飾って楽しめる布製品もあり、使い方の幅広さが支持されています。
特に女性の推し活で人気なのが「ぬいぐるみ」です。「推しぬい」とも言われ、飾るのはもちろん一緒にお出かけをして写真を撮るのも近年流行っています。
5. 推し活グッズ製作のよくある悩みと対策
最後に、「推し活ビジネスを始めてみたいけどなかなか一歩踏み出せない…」という企業様によくあるお悩みと解決方法についてご紹介します。
①小ロットでの製作は高単価で売れるか心配
⇒小ロットならではの柔軟な対応と短納期で付加価値を!
小ロットでの製作はひとつひとつのグッズ単価が高くなるため、大ロットと比較すると「なかなか売れないのでは…」と感じる方も少なくありません。
しかし、お客様のニーズが多様化している昨今、お客様一人ひとりのニーズに寄り添うことができる小ロット生産は、結果として顧客満足度を高め、自社独自の付加価値を生み出すことに繋がります。
また、既存設備の活用や専門技術の転用、生産体制と物流ノウハウなど、企業様がお持ちの「現有資産」を活かすことで、推し活ビジネスを1からはじめる方よりも全体のコストを抑えることができ、利益率向上も期待できます。
②実績がないと提案しにくい
⇒試作サンプルを自社用に作るだけでも実績に!
弊社のお客様より「うちには推し活の実績がないから…」と提案をためらう声をよくお聞きします。ですが、はじめの一歩は“社内向けサンプル”を作ることからで十分です。
例えば、人気キャラクター風のクリアファイルや、ステッカーなどを自社で作成し、営業ツールやSNS投稿に活用してみましょう。見た目の完成度や加工バリエーションを見せるだけでも、相手に「こういうことができるのか」と伝えることができます。
③推し活に詳しくない
⇒社内に1人でも推し活をしている人がいれば、立派なアドバイザーに!
推し活という言葉は聞くけれど、詳しく知らない…という方も多いはず。でも心配はいりません。実は社内に1人でも“推し活経験者”がいれば、十分に現場のリアルなニーズを掴めます。
たとえプライベートな趣味でも、推しグッズの何がうれしいか、どんなものに惹かれるか、といった感覚は貴重なヒントになります。その人を“社内アドバイザー”として巻き込めば、企画や提案の説得力がぐっと増します。
6. まとめ:小さく始めて、大きく展開「推し活グッズ製作」
「推し活」は単なる流行ではなく、マーケティングに活用されるほどの大きな市場として定着しつつあります。
印刷業界にとっても、今ある技術を活かして新たな需要を生み出せる大きなチャンスです。まずは社内で試作品をつくってみる、という小さな一歩からスタートしてみてはいかがでしょうか?
桜井株式会社では、今回ご紹介したアクリルキーホルダー、アクリルスタンド、缶バッジなど、推し活グッズを製作できる機器や素材を多く取り扱っております。
少しでもご興味を持っていただけましたら、お気軽にお問い合わせください。
執筆者紹介
下原 えみ(shimohara emi)
2024年桜井株式会社に入社。社員研修後にマーケティンググループへ配属。社会人生活もWEBマーケティングもまさにゼロからのスタートとなるが、どちらも両立するべく日々勉強に励んでいる。新入社員ならではの視点と丁寧な文章力を武器に”ためになる”コンテンツ記事作成を目指す。










